Japanese
English
原著
アレルギー性肉芽腫症の1例
A Case of Allergic Granulomatosis
北畠 雅人
1
,
石川 英一
1
Masato KITABATAKE
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
pp.837-842
発行日 1978年10月1日
Published Date 1978/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201961
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46歳,女性にみられたアレルギー性肉芽腫症を報告した.本症例では,喘息様咳漱発作が先行し,次いで体重減少,下痢,筋脱力症状,肝脾腫脹を認め,皮疹として,紫斑,出血性水疱,同潰瘍を認め,一般検査にて,好中球,好酸球の増多,皮膚および筋の生検組織像にて,三角筋部に壊死血性管炎,皮膚に主として好酸球より成る巣状肉芽腫様細胞浸潤を認めた.しかしながらその反面,本症例で認められた発熱,全身症状などは,定型例に比し一般に軽度であり,組織学的に,本症の完成した血管外肉芽腫結節にみる類上皮細胞,巨細胞の浸潤も認めることができなかった.結論として,本症例はアレルギー性肉芽腫症の軽症例と考えられる.
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