今月の主題 肝疾患Q&A
肝疾患の治療
UDCAはPBCの長期予後を改善できるのか
柴田 実
1
,
上野 幸久
2
1東京都立荏原病院内科
2川崎中央病院内科
pp.510-512
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905006
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ポイント
●ウルソデオキシコール酸(UDCA)は,PBC治療薬のなかで,安全性と検査成績の改善という点で最も有用であり,本疾患の第一選択剤である.
●UDCAは,病初期に投与するほど有効であり,中等度以上の黄疸例には無効である.
●UDCA長期投与例の中には,当初は無症候性でも経過中に黄疸や食道静脈瘤が出現する例があり,治療法としての限界がうかがわれる.
●UDCAは,PBCの進行を遅らせるが治癒させることはできない.UDCAによりPBCの長期予後がどの程度改善するかは不明である.
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