今月の主題 肝疾患Q＆A
肝疾患の治療
C型肝炎の治療—いつ，誰に，何を行うか
漆原 昭彦
1
,
清澤 研道
1
1信州大学医学部第2内科
pp.488-491
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905000
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●C型肝炎ウイルス（HCV）の感染がいったん成立すると，容易に慢性化し，自然治癒は困難である．C型肝炎は長期的に慢性肝炎，肝硬変，さらには肝細胞癌へと進展する．
●C型急性肝炎に対するインターフェロン（IFN）療法は，急性期におけるHCVの排除ならびに慢性化阻止に有効とされる．
●C型慢性肝炎に対するIFN療法により，約30〜40％の症例でHCV持続感染の終息および組織学的な治癒が期待でき，また肝癌の発生を減少させている．
●C型肝硬変の一部の症例については，IFN療法が有用で，また肝癌発生を減少させていると考えられる．
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.
