今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
補助療法・一般管理・QOL
出血傾向対策—血小板輸血の目安とDIC対策
石田 明
1
,
池田 康夫
2
1慶應義塾大学医学部輸血センター
2慶應義塾大学医学部内科
pp.1150-1153
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904559
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ポイント
●DICを合併しない白血病患者では,通常血小板数10,000/μl以下または出血傾向の増悪が血小板輸血の目安となる.
●白血病患者でDICを合併している場合は,化学療法開始後DICがさらに増悪する危険があるため,前もって血小板数を高めに維持しておく必要がある.
●MDSにおける血小板輸血は,頻回輸血が長期に及ぶ可能性も考慮し,輸血量や頻度を最小限にとどめることが重要である.
●APL患者におけるATRA療法では,治療開始後もDICの増悪がほとんどみられない.
●白血病患者におけるDIC対策は,白血病自体の治療が大原則である.
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