今月の主題 高血圧の治療—新しい時代を迎えて
セミナー・病態と降圧薬
脳循環
藤島 正敏
1
1九州大学医学部第2内科
pp.711-713
発行日 1997年4月10日
Published Date 1997/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904466
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●高血圧では脳血流は低下し,脳自動調節下限域は右方(上方)へ偏位している.そこで,急速過度の降圧は脳血流をさらに低下させる.
●高血圧に伴う脳循環動態の異常は,加齢,高血圧の罹病期間と重症度,脳血管障害の合併によって増強する.
●降圧薬のなかで脳血流の増加作用を有するものはCa拮抗薬,α1遮断薬で,一方,脳自動調節下限域を左方(下方)へ移動(改善)させるのはACE阻害薬,α1遮断薬である.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.