書評
—青野敏博編—産婦人科ベッドサイドマニュアル 第2版
坂元 正一
1
1日本母性保護産婦人科医会
pp.597
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904223
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徳島大学青野敏博教授編集のマニュアルが,初版発行後3年にして早くも第2版刊行となった.白衣のポケットに入る約440頁の内容がビニールコーティングの半ハードカバーにつつまれて誠に取り扱いやすく読みやすい.こうした本は,ベッドサイドでちらりと見て,必要にしてかつ十分なinformed consentや診断・治療が行えるよう,自らの知識の再確認をするのに使うものである.覚えきれない程の,あふれる最新の医学情報から抽出した臨床マニュアルであること,研修医が使いこなせること,そしてその教室なりの方針が貫かれていることが大切で,教科書のように詳しい必要はない.初版が出たときは,すでにそのような特色を備えているのに感心して青野教授に直接アイデアを伺ってみたことがある.もともと教室私家版であったものをもとに,医局員,関連病院医師の希望を入れ,5つの領域について5〜35個の合計81項目を選び,毎週月曜のスタッフミーティングで深夜まで討論し推敲を重ねたという.なるほど“こなれている”わけである.しかも,ギラギラした押しつけがない.内容の選択がいい.
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