増刊号 Common Disease 200の治療戦略
代謝・栄養障害
インスリン非依存型糖尿病
矢賀 健
1
,
岡 芳知
1
1山口大学医学部第3内科
pp.356-359
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904118
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疾患概念と病態
インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)は,何らかの遺伝的素因に,運動不足,過食,肥満,感染,ストレスなどの後天的要因が加わり発症すると考えられている.病態としては,インスリン依存型糖尿病(IDDM)が膵ラ島の破壊によるインスリン分泌不全であるのに対し,NIDDMはインスリン分泌不全(特にブドウ糖に対して)に加え,末梢組織におけるインスリン作用の低下,すなわちインスリン抵抗性が関与していると考えられている.
したがって,NIDDMの治療はインスリン分泌不全を補う(例えばSU〔スルホニル尿素〕剤やインスリン)ばかりでなく,インスリン抵抗性を改善する(例えば肥満の解消)ことに十分な配慮が必要である.
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