“ホッ”とspot
針生検とPEIT
島田 昌和
1
1清恵会病院内科
pp.203
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904046
- 有料閲覧
- 文献概要
針生検を始めたのは大学医局入局後すぐのことで,当時はシルバーマン針を使った腹腔鏡下肝生検術が盛んに行われていた.しかし,この頃すでにエコー下肝生検術やアルコール注入術(PEIT)を積極的に行っている施設があると聞き,早速これらの方法を学んできた.その後C型肝炎ウイルスの発見と,それに続くインターフェロン療法から,エコーガイド下での肝生検術が広く一般病院にも普及し,腹腔鏡下胆摘術もすぐに全国に広まった.
ところで,肝生検を日常の診療で行っていると,今度は他臓器の生検も行いたいと考えるものである.その結果,今では従来使用していた3種類の生検針に加えて,バイオプシーガンを臓器の種類や目的に応じて使用している.針の太さについては診断可能な最小限のゲージ数を使うのがよいと考える.例えば,大学時代には原発性胆汁性肝硬変症(PBC)の診断に18Gの生検針を使用し,肝組織を長く採取することによって,慢性非化膿性破壊性胆管炎などPBCに特徴的な病理組織を得ることができた症例を経験している.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.