増刊号 Common Disease 200の治療戦略
消化器疾患
胃潰瘍
青野 茂昭
1
,
宮原 透
1
1防衛医科大学校第2内科
pp.120-123
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904010
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消化性潰瘍は疾風怒濤の時代に遭遇している.Helicobacter pyroliの出現により消化性潰瘍学は混乱と期待のなかで,“コペ転”的要素をふまえて一定の方向性を模索しているのが現状である.治療に限ってみると,Helicobacter pyloriの除菌の欧米における積極的なアプローチを,現時点の日本における保険制度でのもとでの治療に投影することには種々の問題がある.Helicobacter pyroliの除菌に関して,日常診療の治療法として扱うには時期尚早であり,日本消化器病学会のガイドラインなどを参照されたい.
本稿では現状におけるconservativeな胃潰瘍の診療面に言及したい.
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