知っておきたい産科婦人科の疾患と知識・3
貧血と子宮筋腫
松 敬文
1
,
田中 雄一郎
1
,
宮川 勇生
1
1大分医科大学産科婦人学教室
pp.2321-2323
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903959
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子宮筋腫は性成熟期女性の20〜25%に認められる良性腫瘍であり,婦人科疾患の中では最もよく遭遇する疾患である.患者は過多月経およびそれによる貧血症状,腰痛,下腹部膨満感,便秘などの症状を訴えて受診するが,無症状のものも多い.また内科医から,強い貧血があるために子宮筋腫についての精査を依頼されることもある.子宮筋腫は良性腫瘍であるが,まれに子宮平滑筋肉腫や他の悪性腫瘍との鑑別が困難な症例もみられる.
本稿では,当科で最近経験した重症貧血を伴った子宮筋腫の症例を提示し,その診断および対応のポイントを述べる.
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