今月の主題 内科臨床における心身医療
疾患・症候をどう診るか
パニック・ディスオーダー
井出 雅弘
1
1自治医科大学大宮医療センター心療科
pp.1107-1109
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903690
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●パニック・ディスオーダーはパニック発作を主要素とする疾患であり,動悸,呼吸困難,めまい感などを主とする激しい身体症状の群発に伴い著しい不安が喚起される.このパニック発作は強烈だが,短時間のエピソードで収束する特徴がある.
●診断のコツとして,予期されず不安を起こす状況にないところで起こすパニック発作,発作に対する予期不安の持続,突然の発症,急激に増強,器質的因子がない,があげられる.
●治療としては,患者に理解しやすいように疾患の本態,治療,転帰を説明するなどの教育を行い,薬物療法と薬物以外の治療方法を組み合わせた包括的治療を行う.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.