扉
英語という障壁をいかに克服すべきか,そしてそれは可能なのか?
佐藤 修
1
1東海大学
pp.535-536
発行日 2016年7月10日
Published Date 2016/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203327
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四方を海に囲まれ,諸外国と地政学的に隔絶されたわが国では,行政や教育をはじめすべてが原則として日本語という単一言語のみによって行われてきたが,近年,global languageはいかにあるべきかという観点から大きな変革が起こりつつある.脳神経外科の分野においても,急速な意識改革の必要性が叫ばれて既に久しい.われわれ脳神経外科医は,英語literacyについてはそれぞれがかなりの能力を有していることは間違いないが,果たして,聞く,話すという面ではどうであろうか.
そのような中で,日本脳神経外科学会が他の学会に先んじて行ってきた事業の1つに日本脳神経外科学会英語同時通訳団の設立があり,若い同時通訳者養成のため毎年夏に研修会が開かれ,今年は第30回を迎える.植村研一,小林茂昭両名誉教授をはじめとした類いまれな英語能力をもつ先達の指導下に多くの実力者が関わり,わが国の医学諸学会の中で異彩を放っている.海外からの研究者と誰でも自由に討論ができるというmeritは実に大きい.
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