今月の主題 呼吸器薬の使い方
アレルギー性・間質性肺疾患の薬物療法
薬剤性肺臓炎・放射線肺臓炎
佐野 靖之
1
1同愛記念病院アレルギー呼吸器科
pp.2407-2410
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903383
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ポイント
●薬剤性肺臓炎の起因薬剤としては抗癌剤,免疫抑制剤が最も多く,金製剤,抗生物質,解熱鎮痛剤,抗痙攣剤と続く.
●発症機序としては,細胞毒性とアレルギー反応の2つの機序が考えられている.
●診断には起因薬剤の特定が重要であるが,確定診断は難しい.
●治療はステロイド薬が主体であるが,一部に免疫抑制剤の併用も行われる.
●放射線による肺障害は早期の放射線肺臓炎と,その後に生じる限局性肺線維症に分けられる.
●治療としは,プレドニゾロン(プレドニン®)30〜40mg/dayの投与により,多くの例で発熱,呼吸困難,血液ガスなどの改善を認めるが,時にはメチルプレドニゾロン(ソルメドロール®)1,000mg 3日間のパルス療法を要する例もある.
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