Japanese
English
Bedside Teaching
過敏性肺臓炎
Hypersensitivity pneumonitis
小林 節雄
1
,
中沢 次夫
1
Setsuo Kobayashi
1
,
Tsugio Nakazawa
1
1群馬大学第1内科
11st. Dept. of Int. Med. Gunma Univ.
pp.141-146
発行日 1977年2月15日
Published Date 1977/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203013
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過敏性肺臓炎はHypersensitivity pneumonitisあるいは,アレルギー性肺胞炎(allergic alveolitis)と呼ばれ,欧米では学問的に確立されている疾患であるが本邦ではその報告も少なく最近になって注目されている疾患で,農夫病(farmer's lung)や鳩飼病(bird breeder's lung)に代表される。
本症は有機塵埃抗原の経気道的感作によって発症するびまん性(肉芽腫性)間質性肺炎を主とするアレルギー性呼吸器疾患であり,現在20種以上のものが報告されている。本症に特徴的なこととして,同じアレルギー性呼吸器疾患でも気管支喘息とは異なった機序(Coombs & GellのIII型アレルギーおよびIV型アレルギー)で発症すること,一般には職業と密接な関連をもつことが多いが,最近は都市生活者などの一般家庭においてもおこりうること,また本症の長期観察例で肺線維症となる例1)が報告されたため,過去,原因不明とされていたびまん性間質性肺線維症の成因の一つとして本症がクローズアップされてきたことなどが挙げられる。
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