今月の主題 呼吸器薬の使い方
アレルギー性・間質性肺疾患の薬物療法
サルコイドーシスの薬物療法の実際
舛谷 仁丸
1
,
露口 泉夫
2
1大阪府立羽曳野病院呼吸器科
2大阪府立羽曳野病院第5内科
pp.2412-2414
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903384
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ポイント
●サルコイドーシスに対して確実に有効な薬はステロイド剤のみであり,その短期効果は著しい.
●しかし,サルコイドーシスに対するステロイド治療は,歴史的にみてその適応や考え方は大きく変ってきている.当初,ステロイド治療はその有効性が強調されたが,その後減量,中止に際して再燃し,再増量を余儀なくされ,離脱困難となった症例が多く,長期的に見ればステロイド治療は結局自然治癒を妨げたにすぎない結果となってしまうことがしばしば経験された.
●現在では,ステロイド治療の対象は,自然治癒傾向の認められない症例に限定すべきとされている.
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