今月の主題 水電解質・酸塩基平衡の調節とその異常
特殊な病態に関する話題
マグネシウムと循環器疾患
長谷部 直幸
1
,
菊池 健次郎
1
1旭川医科大学第1内科
pp.1971-1973
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902968
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ポイント
●Mg2+は,天然のCa拮抗物質としての性質を持つ.
●Mg2+は,Ca2+の細胞内異常蓄積を抑制して虚血心筋障害を軽減し得る.
●急性心筋梗塞では,交感神経活動の異常亢進が低Mg2+血症の一因になる.
●Mg2+補充療法は,急性心筋梗塞患者の予後を改善する可能性がある.
●うっ血性心不全では,病態自体と利尿薬などの治療の両者が,Mg2+欠乏に関与する.
●Mg2+欠乏は,血圧上昇や動脈硬化の促進因子となる.
●Mg2+は抗不整脈作用を有し,Mg2+欠乏は突然死の危険因子となる.
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