COPD治療の新時代 21世紀の「社会的」生活習慣病 COPD治療のコントラバシー
COPDの吸入治療の第一選択は吸入抗コリン薬(LAMA)か吸入β刺激薬(LABA)か?
佐藤 匡
1
,
瀬山 邦明
1順天堂大学 大学院医学研究科呼吸器内科
キーワード:
Adrenergic Beta-Agonists
,
Cholinergic Antagonists
,
吸入投与
,
多施設共同研究
,
治療成績
,
努力呼気肺活量
,
ランダム化比較試験
,
Tiotropium Bromide
,
肺疾患-慢性閉塞性
,
Indacaterol
Keyword:
Tiotropium Bromide
,
Administration, Inhalation
,
Adrenergic beta-Agonists
,
Forced Expiratory Volume
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Multicenter Studies as Topic
,
Cholinergic Antagonists
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
,
Indacaterol
pp.265-269
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014069714
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「中等症COPD患者に対する薬物療法の第一選択は長時間作用性抗コリン薬(LAMA)またはβ2刺激薬(LABA)である」とガイドラインに示されているが,どちらを先に使用すべきなのかということは明記されていない.代表的なLAMAであるtiotropiumは,気管支拡張作用,QOL改善効果,増悪抑制効果に優れ,安定期COPD管理における中心的薬物である.新規のLABAであるindacaterolは,作用発現までの速さおよび持続時間の長さによる優れた臨床効果により,従来のLABAを凌駕している.現時点では,tiotropiumとindacaterolのどちらが第一選択かを明確にするエビデンスは存在しない.増悪予防効果に優れ,長期投与のデータを有するtiotropiumの使用をまずは考慮すべきと考えるが,個々の患者の背景や忍容性などで判断する必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2014