今月の主題 出血傾向の臨床
凝固異常による出血傾向
後天性凝固阻止因子
渡辺 清明
1
1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
pp.64-66
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901927
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●後天性凝固阻止因子にはループスアンチコアグラント(LA),および第VIII因子阻止物質など各種凝固因子に対する阻止因子がある.
●本阻止因子はAPTT,TPの延長とcirculatinganticoagulantの検査が陽性になることで見いだされる.
●LAは抗リン脂質抗体と密接に関連する.
●LAはin vitroでは凝固阻止作用があるが,これを認める患者には血栓症が多い.
●凝固因子阻止物質は,血友病の治療中に認められることが多く,出血の原因となる.時に分娩後,輸血後,薬物投与後などにもみられる.
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