今月の主題 臓器感染症と抗生物質の選択
気道感染症
急性白血病に合併した肺炎の治療
大本 英次郎
1
,
林 恭一
1
1岡山大学医学部・第2内科
pp.1708-1709
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901082
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ポイント
1)急性白血病における肺炎の重症度は,好中球減少の程度と期間に密接に関連する.
2)好中球減少に伴う肺炎は,発症時一般に炎症反応に乏しいことが特徴である.
3)開始時の抗生剤は広域スペクトラムをもつ多剤併用とし,分離菌が明らかになった時点で,より適切な抗生剤へと変更する.
4)肺炎は好中球の増加とともに一時的に増悪することがある.
5)抗生剤終了のタイミングとしては,好中球の増加,解熱,胸部X線像,理学的所見,CRPの改善を指標とする.
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