特集 造血器腫瘍
Ⅳ 検査の実際
1.急性白血病―2)急性リンパ性白血病
一色 郁子
1
,
岡本 真一郎
1
Ikuko ISSHIKI
1
,
Shinichiro OKAMOTO
1
1慶應義塾大学医学部血液内科
pp.1355-1360
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905241
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診断のための検査
急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leu-kemia;ALL)の基本的病態,治療は急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia;AML)と同様であるが,その臨床像,治療に用いられる薬剤は多少異なっている.また,急性リンパ性白血病の診断において問題となってくるのは悪性リンパ腫の骨髄浸潤・白血化との鑑別である.基本的には,正常の成熟過程で骨髄中に留まる段階までのリンパ球の腫瘍化を白血病と,それ以降の分化段階での腫瘍化をリンパ腫と定義する.この鑑別診断には,形態に加えて後述する細胞表面マーカーの検索が役立つ.
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