検査
検査データをどう読むか
橋本 琢磨
1
1金沢大学医学部・臨床検査医学教室
pp.1474-1476
発行日 1991年8月10日
Published Date 1991/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901029
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診断に必要な検査
表1に甲状腺機能亢進症を発症する病名を列挙した.甲状腺機能亢進症を示す疾患群で最も代表的なものは,バセドウ病(Graves病)であり,甲状腺機能亢進症と同義語で用いられる場合もある.バセドウ病はび漫性甲状腺腫と動悸,頻脈,発汗過多,体重減少,手指振戦を特徴とする.動悸,頻脈あるいは心房細動がみられることにより循環器疾患と誤診されている場合があるので注意を要する.特に老人の場合は甲状腺腫がほとんど触れない場合があり,長期間誤った治療が行われていることがある.頻脈と体重減少があれば,スクリーニング的に甲状腺機能検査を行うべきである.
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