今月の主題 リンパ系疾患の臨床
リンパ系疾患診療の実際
骨髄腫と関連疾患
Waldenström(原発性)マクログロブリン血症
加納 正
1
1京都大学医学部・第1内科
pp.1238-1239
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900969
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ポイント
1)Waldenstrom(原発性)マクログロブリン血症はIgM型M成分(>1g/dl),リンパ球-リンパ球様形質細胞-形質細胞の単クローン性増生を特徴とする.
2)初発症状:全身倦怠感,体重減少,出血傾向,神経症状など.検査で偶然発見されることもある.
3)臨床症状:①腫瘍増生と関係するもの;脾腫,肝腫,リンパ節腫大,末梢血・骨髄中での多様なリンパ球-リンパ球様形質細胞-形質細胞の増多,消化器症状など.②M成分に関係するもの;高粘度症候群(Bing-Neel症候群など),出血傾向,末梢神経障害,寒冷凝集素病,cryoglobulin血症など.
4)骨髄腫と比較してまれな所見:骨痛,骨破壊像,Bence Jones蛋白尿,高Ca血症,腎不全,アミロイド症など.
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