症例
マクログロブリン血症
平山 千里
1
1九大内科
pp.1857-1860
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201111
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マクログロブリン血症は,1944年Waldenströmが粘膜出血,リンパ腺腫,骨髄のリンパ球様細胞増殖を主徴とする症候群を記載し,1948年本症候群の患者血清にマクログロブリン(MG)の増加する事実を認めたので,マクログロブリン血症は独立の疾患と考えられるようになつた。本疾患は,現在マクログロブリン血症Waldenström型(MGW)とよばれている。後述するように,マクログロブリンは,その他の疾患でも増加しており,この場合は続発性マクログロブリン血症とよばれている。
本邦では,三好(1948)がLymphadenosis hyperglobulinemicaとして初めて記載し,その後MGWと同定された。本邦での報告例は,1963年まで6例であり,まれな疾患である。
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