特集 外来で診るリンパ腫・骨髄腫—治癒または長期共存を目指して
リンパ腫診療の進歩
【診療指針】
原発性マクログロブリン血症
関口 直宏
1
1国立病院機構災害医療センター血液内科
pp.2110-2113
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223797
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ポイント
●原発性マクログロブリン血症(WM)は,IgM型M蛋白血症に遭遇した際に鑑別を要する,稀少な低悪性度B細胞リンパ腫である.
●全身倦怠感や貧血などを認める症候性WMが治療対象となる.また,予後因子はWMに特有のリスク分類を用いる.
●初回治療レジメンはリツキシマブを加えた併用化学療法が選択しやすい.過粘稠度症候群を認める症例は血漿交換を先行し,M蛋白を減少させてから化学療法を施行する必要がある.
●MYD88 L265P変異の発見,新規薬剤の開発などを考慮すると,今後最も注目されるべきリンパ腫の1つと考える.
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