病気のはなし
マクログロブリン血症
河野 道生
1
1山口大学医学系研究科細胞シグナル解析学
pp.6-10
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102712
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サマリー
マクログロブリン血症は,IgMを産生するBリンパ球が単クローン性(腫瘍性)に増殖している疾患である.主に骨髄とリンパ節を増殖の場としており,その増殖による骨髄抑制,特に貧血と血小板減少,加えるに腫瘍細胞が産生するIgMの著明な増加による過粘稠度症候群が起こる.診断には,増加しているリンパ球の同定,特にリンパ球表面抗原解析が必須である.病気の進行は緩徐であるが,現在行われている化学療法には抵抗性であり予後は不良である.
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