今月の主題 臨床医のための免疫学
免疫と臨床
自己免疫疾患発症のメカニズム
赤間 高雄
1
,
柏木 平八郎
1
1筑波大学臨床医学系・内科
pp.452-455
発行日 1990年3月10日
Published Date 1990/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900116
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免疫現象は自己と非自己とを識別し,非自己を排除して自己を防衛する機構である.本来は非自己に向けられるべき免疫反応が,自己の組織に対して起こる場合,これを自己免疫現象と呼ぶ.自己の組織に反応する自己抗体は,健常人においても微量に存在するので,老廃組織の排除の際には生理的に機能すると考えられている.自己免疫現象は過剰に起こると具合が悪いので,正常の場合,免疫調節機序によって抑制されている,なんらかの原因で自己免疫現象が強く起こり,細胞や組織を障害するまでに至った病的状態が自己免疫疾患である.
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