今月の主題 臨床医のための免疫学
免疫反応により分泌される物質
マスト細胞からの物質
津田 富康
1
,
松本 哲郎
1
1大分医科大学・第3内科
pp.412-416
発行日 1990年3月10日
Published Date 1990/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900106
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マスト細胞や好塩基球はI型アレルギー反応に際し,その細胞表面のIgE抗体と当該抗原が結合することにより,多くの化学伝達物質(chemicalmediators,CMs)を遊離し,アレルギー性反応を完成させることが知られている.また最近では種々の炎症反応に係わっていることが明らかとなってきているが,とくに遅延型アレルギー反応や創傷治癒,また病的な線維化に際しても重要な働きをしていることが明らかになりつつある.今回はこれら種々の炎症病巣で,どのようにマスト細胞が係わり,かつCMsが遊離され,病勢が完成されていくかを簡潔に述べてみたい.
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