連載 ケースでみる 心理学×医療コミュニケーション!・6【最終回】
認知行動的理解の素地となる心理学的アセスメント
五十嵐 友里
1,2
1東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科
2埼玉医科大学 総合医療センター メンタルクリニック
pp.2178-2182
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229884
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これまでに,マクロな問題理解,ミクロな問題理解の方法を読者の皆さんと共有し,医療コミュニケーションに活かす方法を概観してきました.しかし,こうした問題理解を用いても,うまく望ましい方向に患者さんとの話を進めることが難しいケースもあるでしょう.例えば,具体的な課題について話をしようとしてもうまくいかなかったり,こちらが話題を主導すること自体が難しいと感じたりした経験もあるかもしれません.そうした場合,患者さんの側にはどのようなことが起きているのでしょうか?
私たち臨床心理士・公認心理師が患者さんと話を進める前に確認しておくいくつかの視点のうち,①併存する精神症状の有無,②認知機能・知的能力の問題の有無,③問題に取り組む準備性の有無について,本稿で解説します.
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