特集 フォーカスチャーティング—看護の中身が見える記録・2
POSの素地を生かし,より合理的な記録へ—フォーカスチャーティングへの取り組み
朝倉 あつ子
1
1滝川市立病院看護部記録検討委員会
pp.506-510
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905098
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導入前の状況
当院では,1989(平成元)年11月,看護記録および看護に関する記録用紙の内容充実を図るため記録検討委員会が発足した.現在の構成員は,11セクションより1名ずつの委員と担当課長と筆者の13名である.
検討を開始した当時は,POSで記録をしていたが,内容の不備や各病棟の間に差がみられるなど,その改善と充実が検討された.具体的には,
●S,Oの連続でA,Pが出てこない,書けない
●サマリー自体が書けていない病棟が多かった.つまり看護過程が表現・記録されていなかった
●9か所ある病棟のうち,2病棟でPOSを用いていなかった(産科婦人科・小児科病棟では行なった処置・薬物投与等を経時的に記録していた.精神科病棟では,患者の反応—看護婦のかかわり—患者の反応・変化を経時的に記録していた)という状況だった.
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