特集 腎機能を考慮した内科疾患の診療
腎機能が病態・治療に関係する疾患
〈循環器疾患〉
貧血・心疾患—Cardio-renal-anemia症候群
濱野 高行
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科腎臓内科
キーワード:
ESA
,
CRAS
,
CRAIDS
,
CRIDS
,
カルボキシマルトース第二鉄
,
ferric carboxymaltose
Keyword:
ESA
,
CRAS
,
CRAIDS
,
CRIDS
,
カルボキシマルトース第二鉄
,
ferric carboxymaltose
pp.662-667
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229523
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎cardio-renal-anemia(CRA)症候群は,心不全,慢性腎臓病と貧血が合併しやすいという概念である.
◎エリスロポエチン製剤(ESA)を投与すると,すべてが改善しうるという概念ではない.
◎海外のガイドラインでは,心不全や冠動脈疾患を合併する軽度〜中等度の腎性貧血には,ESAの非投与が推奨されている.
◎CRA症候群は,最近ではcardiorenal-iron dificiency syndrome(CRIDS),cardiorenal-anemia-iron dificiency syndrome(CRAIDS)といった鉄に注目した概念に変わりつつある.
◎CRA症候群のエビデンスのある解決手法は,鉄剤とSGLT2阻害薬の投与である.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.