書評
—窪田 忠夫 著—急性腹症の診断レシピ—病歴・身体所見・CT
高田 俊彦
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1福島県立医科大学白河総合診療アカデミー
pp.1709
発行日 2023年9月10日
Published Date 2023/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229147
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ジェネラリストを標榜する身としては,主訴を選り好みしてはいけないのかもしれない.しかしここだけの話,私は腹痛の診療が好きである.そして私が腹痛の診療に魅了されるようになったのは,本書の著者である窪田忠夫先生にその基礎を徹底的にたたき込んでいただいたからにほかならない.
腹痛の診療はとにかく奥深い.CTへのアクセスに恵まれた今日の診療では,鑑別診断をあれこれ考えなくてもCTを撮れば診断がつくことも多い.しかし,一方で病歴や身体所見といった,よりベーシックな情報に立ち返らない限り,正しい診断にたどりつくことのできないケースも少なくないのである.そして恐ろしいことに,そのような疾患のなかには診断の遅れが致命的となるものが含まれている.
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