特集 その考えはもう古い!—最新・感染症診療
忘れられない感染症ミミック—得られた教訓
感染症ミミック③—繰り返された熱の結末/長くて疑えない/見えなかった病歴
國松 淳和
1,2
1医療法人社団永生会南多摩病院総合内科
2医療法人社団永生会南多摩病院膠原病内科
キーワード:
反復性発熱
,
家族性地中海熱
,
慢性活動性EBウイルス感染症
,
急性汎発性発疹性膿疱症
Keyword:
反復性発熱
,
家族性地中海熱
,
慢性活動性EBウイルス感染症
,
急性汎発性発疹性膿疱症
pp.688-691
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227600
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感染症か?非感染症か?のジレンマは,臨床現場ではコモンというか,そもそもそれが本質であって特殊な場面ではない.少しアドバンストな考え方になるかもしれないが,感染症医だから非感染症を否定しようとか,感染症を診断する前に非感染性疾患を否定しようとかいう思考からは脱するべきである.なぜなら,“感染かどうか”という「2極的な」場面は現実的にはなく(それは仮想にすぎない),常に両者は曖昧で行ったりきたりするものだし,ごちゃ混ぜ・グラデーションのイメージなのである.何かを「否定する」ということなど,そもそもできないと考えておきたい.
本稿では,必ずしも「感染症ミミック」とは言えないケースも含まれていることをご了解いただきたい.「感染症も念頭に置かれた印象的な3つのケース」とご理解いただけたら幸いである.
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