特集 その考えはもう古い!—最新・感染症診療
診断・治療の最新の考え方
〈治療薬・治療法再考〉
ESBL産生菌,AmpC産生菌—どんなときにカバーし,どう治療する?
篠原 孝幸
1
,
原田 壮平
1
1東京大学医学宇附属病院感染症内科
キーワード:
ESBL
,
AmpC
,
carbapenem sparing treatment
,
カルバペネム温存療法
Keyword:
ESBL
,
AmpC
,
carbapenem sparing treatment
,
カルバペネム温存療法
pp.654-657
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227593
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Point
◎広域セファロスポリンを含めたβ-ラクタム系抗菌薬を分解するβラクタマーゼにESBL,AmpCがある.
◎ESBLはEscherichia coli, Klebsiella spp., Proteus mirabilisの一部から産生される.
◎Enterobacter cloacae, Enterobacter(Klebsiella)aerogenes, Citrobacter freundii, Serratia marcescensなどが染色体にampC遺伝子を有し,一部がAmpCを過剰産生する.
◎ESBL産生菌およびAmpC産生菌の感染症で,重症例を含めて最も確実性が高い治療薬はカルバペネムである.
◎carbapenem sparing treatmentとしてESBL産生菌でセファマイシン,AmpC産生菌でセフェピム(CFPM)がそれぞれ考慮される.
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