特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方
静脈血栓塞栓症患者に使用する薬
静脈血栓塞栓症の抗凝固療法では,ヘパリン以外にDOACやフォンダパリヌクスを使うと聞きました.どう使い分けたらよいですか?
小島 俊輔
1
,
小船井 光太郎
1
1東京ベイ・浦安市川医療センター循環器内科
pp.472-475
発行日 2018年3月10日
Published Date 2018/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225388
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静脈に血栓を生じて起こされる病態は,肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism:PTE)と深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)に代表されるが,これらの疾患は静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)と総称される.
VTEの治療において,従来,わが国では未分画ヘパリン(unfractionated heparin:UFH)に引き続き,ワルファリンを使用することが一般的であった.一方,直接作用型経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants:DOAC)やフォンダパリヌクスといった選択肢の登場により,外来治療や入院期間の短縮も可能となった.
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