特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方
不整脈患者に使用する薬
動悸を主訴に救急外来を受診した患者が幅の広いリズム整の頻脈でした.どうしたらよいですか?
寺澤 無量
1,2
,
西原 崇創
3
1Heart Rhythm Management Center
2Vrijve Universiteit
3東京医科大学八王子医療センター循環器内科
1Heart Rhythm Management Center
2Vrijve Universiteit
pp.460-463
発行日 2018年3月10日
Published Date 2018/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225385
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Question 1
幅の広い頻脈性不整脈の鑑別を教えてください.常に心室性ですか?
幅の広いリズム整の頻脈(wide QRS regular tachycardia)では,①もともとwide QRS(完全右脚ブロック,完全左脚ブロック)の患者における上室頻拍(supraventricular tachycardia:SVT),②SVTの変行伝導,③心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)を鑑別する必要があるが,基本的にはwide QRS regular tachycardiaを見たらまずVTであることを念頭に置くことが重要である.また,VTには血行動態が保たれ心不全徴候を伴わない“stable VT”が存在するのに対して,SVTのなかにもショックや失神を伴う例が存在することをよく認識しておく必要がある.
3つの鑑別のポイントを以下に示す.
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