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連載 プライマリ・ケアのための呼吸・循環器診療⑬
心電図―幅の広いQRSの頻拍
Diagnostic Approach for Cardiovascular and Respiratory Diseases in Primary Care(13)―Electrocardiogram:wide QRS
副島 京子
1
Kyoko Soejima
1
1慶應義塾大学医学部循環器内科
1Department of Cardiovascular Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.449-454
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100779
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1 鑑別診断
QRS幅が120ms以上で100/分以上の頻脈(wide complex tachycardia;WCT)を呈する場合,適切な治療を行うために心室頻拍(VT)と上室性頻拍(SVT)の鑑別は重要である.頻拍中の患者を診たらまずバイタルをチェックする.血行動態が安定している患者ではその機序の鑑別のための時間に余裕があるため,以下のポイントに注意して慎重に検討する.
1. 心室頻拍(VT)
WCTの80%を占める.患者に器質的心疾患の既往(陳旧性心筋梗塞,拡張型心筋症など)があればVTである可能性が高い.VTのうち特発性VT(右室流出路起源,ベラパミル感受性左室VTなど)では明らかな心疾患を認めないことが多い.
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