特集 TPOで読み解く心電図
波形から考える
QRS幅の狭い頻脈と広い頻脈の鑑別
矢加部 大輔
1
1九州医療センター循環器内科
pp.510-513
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226096
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Point
◎頻脈の場合はまずバイタルサインを確認し,QRS幅が狭いか,広いかを区別する.
◎QRS幅の広い頻拍でバイタルサインが安定している場合は,必ず12誘導心電図を取る.特異性の高い所見(胸部誘導でRS型ではない,前胸部誘導でRS≧100 ms以上,房室解離,北西軸,Ⅱ誘導のR-wave peak time≧50 msなど)を見つけたら,心室頻拍(VT)と診断してよい.
◎上室性頻拍(SVT)かVTかで迷う場合は,まず治療してから後でレビューする.
◎ATPの急速静注は時に有効である.
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