連載 Choosing Wisely Japan その検査・治療,本当に必要ですか?・2
ケース—40代男性,蕁麻疹
徳田 安春
1
1地域医療機能推進機構(JCHO)本部
pp.2241-2242
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223823
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どのような検査を行うかの判断をする時,「可能性が少しでもあるから」という発想では検査項目が爆発的に増えてしまう.検査には偽陽性もあり,そのために侵襲的な精密検査で合併症を引き起こすこともある.また,後に偽陽性であることが判明したとしても,その間「検査陽性」が患者に与える精神的ダメージは大きい.
一方,治療には有害作用を含む合併症のリスクもある.治療の有効性が証明されているものでも,NNT(number needed to treat)の大きい介入を行う場合,むしろ有害事象のリスクが上回ることがある.過剰検査や過剰診療を皆が行えば,国全体でのコストは莫大な額となる.
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