連載 魁!! 診断塾・20
Big Bang Boy!の巻
佐田 竜一
1
,
綿貫 聡
2
,
志水 太郎
3
,
石金 正裕
4
,
忽那 賢志
5
,
根本 隆章
3
1亀田メディカルセンター 総合内科・内科合同プログラム
2東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター
3東京城東病院 総合内科
4国立感染症研究所感染症疫学センター FETP-J
5国立国際医療研究センター 国際感染症センター
pp.2235-2240
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223822
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18歳の男性.入院3週間前より,徐々に右背部痛を自覚した.間欠的な軽度の痛みで,増悪・寛解因子や随伴症状は認められなかった.入院2週間前に微熱,食欲不振,嘔気が出現.同時期に血便(2回/日)と,徐々に生じた間欠的な右下腹部痛も認められるようになった.腹痛に関しては,放散痛や増悪・寛解因子は認められなかった.入院10日前には血尿も出現し,夜間救急診療所を受診.尿潜血が陽性のため尿路結石を疑われ,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方され,腹痛・腰背部痛は軽快した.入院9日前に泌尿器科外来を受診し,腹部単純CTにて両側の水腎症を指摘され,入院7日前に当院総合内科外来へ紹介となった.腹痛や血便は認められず,軽度の血清Cr上昇のみが認められ,NSAIDsは中断し,経過観察となった.その後,徐々に下腹部痛が再出現,増悪したため,当院を再受診となった.
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