特集 外来で診るリンパ腫・骨髄腫—治癒または長期共存を目指して
リンパ腫診療の進歩
【診療指針】
末梢性T細胞リンパ腫
坂田(柳元) 麻実子
1
1筑波大学医学医療系血液内科
pp.2115-2119
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223798
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ポイント
●末梢性T細胞リンパ腫は,病理組織学的検査,それぞれの疾患に特徴的な臨床症状や血液検査,分子遺伝学的検査を組み合わせて診断するのが望ましい.
●ALK陽性未分化大細胞リンパ腫では,ALK遺伝子領域を含む染色体転座がみられ,血管免疫芽球性T細胞リンパ腫ではRHOA遺伝子変異がみられる.
●ALK陽性未分化大細胞リンパ腫は現在行われている治療に反応しやすく,比較的予後良好である.一方,末梢性T細胞リンパ腫分類不能型,血管免疫芽球性T細胞リンパ腫,ALK陰性未分化大細胞リンパ腫はいずれも治療抵抗性であることが多く,予後不良であることから,新たな治療方法の開発が望まれる.
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