書評
—倉原 優 著—呼吸器診療 ここが「分かれ道」
中島 啓
1
1亀田総合病院呼吸器内科
pp.1908
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223749
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日常診療は常に悩みの連続である.呼吸器診療だけでなく,多くの診療科で共通することかもしれないが,医学においては,確立されたエビデンスが存在しない領域も多々ある.呼吸器内科専門医であっても,臨床のなかでは,「分かれ道」に立たされることは少なくない.呼吸器診療における「分かれ道」に遭遇した臨床医は,自分の臨床経験,教科書・文献データに基づき,悩みながらも「目の前の患者の幸福につながる」と信じる決断をしていくことになる.
本書『呼吸器診療「ここが分かれ道」』は,呼吸器内科医から総合診療医まで,呼吸器診療に携わるものなら誰もがもつような設問に対して,著者の経験,現時点での最新文献に基づく答えと思考過程を,わかりやすく示してくれている.著者のブログ「呼吸器内科医」(http://pulmonary.exblog.jp/)は質の高い文献情報が豊富で,呼吸器内科医なら誰もが知る人気ブログとなっているが,本書籍も最新文献と臨床情報を読者に提供する期待通りの内容である.
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