特集 呼吸器診療の悩ましい「分かれ道」—プロは何を選ぶか?
Ⅱ.疾患
喘息の分かれ道
浅井 一久
1
1大阪公立大学大学院医学研究科呼吸器内科学
キーワード:
気管支喘息
,
Triple therapy
,
生物学的製剤
,
臨床的寛解
,
共有意思決定
Keyword:
気管支喘息
,
Triple therapy
,
生物学的製剤
,
臨床的寛解
,
共有意思決定
pp.364-375
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.243232680730030364
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ここが分かれ道
●初回の呼吸困難,咳,喘鳴などの呼吸器症状で受診した場合,非専門医に喘息と診断することは時に容易ではない.過不足なく適切な喘息診断から治療に結びつけることは重要である.
●喘息の診断のもと吸入治療を行いながらコントロール状況の確認を行い,治療ステップの適正化を行うことは重要である.ステップアップ・ダウンは臨床医の腕の見せ所である.
●コントロール不良喘息への生物学的製剤(BIO)導入はコントロール改善に資するが,喘息フェノタイプのほか,合併症やバイオマーカーなどを参考にBIOを選択する.加えて,患者との共有意思決定(shared decision-making)も重要となる.

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