連載 総合診療のプラクティス 患者の声に耳を傾ける・13
診断確定で満足せず,合併症も検索する
見坂 恒明
1
1神戸大学大学院医学研究科地域医療支援学部門
pp.1599-1603
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223678
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膠原病は皮膚所見が手がかりとなって診断できることがありますが,医学用語として知っていても,実際に診た経験が少ないとなかなか診断にたどり着かないこともあります.また,膠原病はしばしば多臓器にわたる合併症を有し,なかには皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)/多発性筋炎(polymyositis:PM)に伴う胃癌・肺癌や,Sjögren症候群に伴う悪性リンパ腫など,悪性腫瘍を合併するものもあります.
今回は有名かつ特徴的な皮膚所見があったにもかかわらず,すぐに診断ができず,また,本人の訴えはなかったものの,合併症を意識した問診と身体診察で基礎疾患が見つかり,早期に治療介入できた症例を紹介します.
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