今月の主題 凝固・線溶系の臨床1989
全身性疾患と凝固・線溶系
白血病
杉浦 勇
1
1名古屋大学医学部・第1内科
pp.2380-2381
発行日 1989年11月10日
Published Date 1989/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222943
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白血病患者にしばしば伴う重篤な出血傾向の原因は,白血病細胞の直接的影響と白血病の治療によるものとがある.
前者には白血病細胞による骨髄巨核球の血小板産生障害,および白血病細胞中の凝固・線溶促進物質によるものなどがある.
また後者には抗癌剤の副作用による血小板減少,低栄養状態での長期抗生物質の使用によるビタミンK依存性凝固因子の低下(ビタミンK欠乏症),特殊なものではL-アスパラギナーゼ(ロイナーゼ®)使用時の凝固因子産生障害などがある.
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