医学と看護2月のテーマ
白血病
栗田 宗次
1
1愛知県がんセンター病院
pp.51-54
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913874
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1.はじめに
白血病は造血組織の系統的腫瘍性疾患であって,骨髄系あるいはリンパ系組織において白血球系細胞が異常に増殖し,末梢血液中にかかる異常に増殖した病的な幼若白血球が出現するものである。
しかして,わが国における白血病は図1にみられる如く,男女共に年々増加を続けており,その死亡者総数は昭和25年1226名,昭和35年2628名,昭和40年には3159名と増加し,人口10万対死亡率(男女の合計)でも昭和25年1.5,昭和35年2.8,昭和40年3.2となる。また白血病発生率を年齢別にみると,いずれの年齢層においてもみられるが,幼児期と60歳前後とに二つのピークがみられ近年におけるその増加は各年齢層において認められているが,最近では特に老年層の増加が著しい。
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