臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅷ.血液化学検査
91.グリコヘモグロビン
水野 美淳
1
,
河原 玲子
1
,
大井 一輝
1
Yoshiatsu Mizuno
1
,
Reiko Kawahara
1
,
Kazuteru Ohi
1
1東京女子医科大学・糖尿病センター
pp.2312-2313
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219412
- 有料閲覧
- 文献概要
異常値を示す疾患
血糖値は摂食その他により絶えず変動しているので,家庭における血糖値を推測する手掛りとしてグリコヘモグロビン(glycosylated hemoglobin,HbAI)が注目されている.
ヘモグロビンA(HbAⅡ,またはHbA0という)のβ鎖N末端のvalineにグルコースが結合してaldimineを形成し(unstable HbAIC),さらにamadri変換して強固なketoamine結合(stable HbAIC)になると,そのグルコースは赤血球の寿命を終わるまで解離せず,したがって,その量は1〜2カ月前からの平均尿糖,平均血糖と平行する1,2).HbAIはHbAIa+HbAIb+HbAIcの総和である.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.