今月の主題 膵・胆道疾患の臨床
膵疾患診療のポイント・アドバイス
慢性膵炎の薬物および食事療法
奥野 府夫
1
,
石井 裕正
2
1産業医科大学・第1内科
2慶応義塾大学医学部・消化器内科
pp.1317-1319
発行日 1989年8月10日
Published Date 1989/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222610
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
慢性膵炎は急性膵炎様の腹痛発作を繰り返しつつ,次第に膵機能が低下し,膵が荒廃していく進行性,不可逆性の疾患である.萎縮し,線維化した膵を積極的に修復する根本的治療は現在までのところないので,日常生活・食生活を含む再発防止と,疼痛対策,膵機能の補充と膵庇護の原則に則って対症的に治療する.
厚生省特定疾患慢性膵炎調査研究班による慢性膵炎の臨床経過からみた治療方針1)を図に示した.それによると,1)急性発作期の治療,2)間欠期の治療,3)膵不全期の治療に3大別される.各時期の治療内容を表にまとめ,以下で少し詳しく述べる.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.