今月の主題 糖尿病マネージメントUpdate
糖尿病治療の実際
運動療法—効果的なあり方と禁忌
佐藤 祐造
1
1名古屋大学総合保健体育科学センター
pp.950-951
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222501
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運動が糖尿病性代謝異常の是正,予防に有効であることは,紀元前より知られた事実であり,食事制限と運動が糖尿病の基本治療となっている1).しかしながら,運動は両刃の剣的な役割を果たし,その適応,実施方法を誤れば,糖尿病状態および糖尿病性合併症を増悪させる可能性があり,実施する場合には慎重を要する2).また,昨年(昭和63年11月20日〜25日)オーストラリア,シドニーで開催された第13回国際糖尿病会議でも,運動療法はインスリン依存型糖尿病(IDDM)の血糖コントロール改善には有効でないとする成績がシンポジウムで発表されるなど,必ずしも評価は一致していない.本稿では,糖尿病運動療法の実施上の問題点を概説する.
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