今月の主題 内科医のための他科疾患プライマリ・ケア
精神科
自殺
岩崎 康孝
1
,
黒澤 尚
1,2
1日本医科大学付属病院神経科
2日本医科大学付属病院救命救急センター
pp.744-745
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222431
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全国の厚生統計上,死因順位の第7位は自殺である.一昨年1年間の自殺による死亡者数は24,460人と,交通事故による死亡者数の2倍を優に超える.しかも,これは既遂者のみの話である.この背後には数倍と言われる未遂者がひかえている.
また,自分の患者が自殺した場合,何ら責任がなくとも主治医にはわりきれなさが残る.「自分は,何か大切な見落としをしたのではないか」と.さらに最近では,自殺患者のあとに残された家族による訴訟も起こっている.ここでは,これから自殺しようとしている患者の症状とその対応を述べることにする.
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