今月の主題 内科医のための他科疾患プライマリ・ケア
精神科
精神分裂病
長谷川 朝穂
1
,
黒澤 尚
1
1日本医科大学・精神医学教室
pp.742-743
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222430
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●概念
思春期から30歳代にかけて発病,幻覚や妄想など多岐にわたる症状を呈し,慢性の経過をたどる精神病である.わが国での発病率は約0.7%とかなり頻度の高い疾患といえる
Bleuler Eはこの疾患の基本症状して次の4項目をあげた.
1)連合弛緩:思考の道筋が崩れ,意味がまとまらず,非論理的となる.
2)感情障害:感情の動きが鈍くなったり,唐突に変化したりする.
3)両価性:ひとつの対象に相反する感情を抱く(愛と憎しみなど).
4)自閉:現実からはなれて自分の中に閉じこもる.
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